昨日に引き続き、島根県産のヨコワ、残りの片身です。
休日の朝、旦那がでろ〜んとごろ寝してたかと思いきや、むっくりと起き上がり、
「昼飯用意するか!」といきなり言い出しました。
「庭の九条ネギ、根元の白いところを入れて10cmぐらいのとってきて。」
「ヨコワをお刺身風に捌いて。」
と私にリクエストです。
今週は旦那の週末クッキング(家族サービスではなく、義務?)は期待してなかっただけに
これぐらいは手伝ってあげましょうよ!と応じました。
さて、旦那が始めたのは・・・、ウエカツ水産さんからのメールをそのまま転載させてもらった方が
良いと思いますので転載します。
私もウエカツ水産さんの文体がとてもお気に入りなのです、コレが。
<以下引用>
>> 【マグロ冷やしすましごはん】
>>
>> 脂が全く乗っておらず、色が悪くても打ち身で血がにじんでいてもかわまないので、いちばん安い
>> 赤身を買ってくる。
>> これを細い短冊に切り、ボウルに入れ、たっぷりの粗塩をまぶしておく(シメサバをつくるほど多めの塩)。
>> 30分くらいして塩粒が溶けたら、鍋にたっぷり沸騰したお湯に短冊を入れ、次いで、白ネギの青いとこ
>> ろをひとつ放り込んでおく。
>> アクがフツフツ浮く程度に火を少し落とし、アクを取り続け、あらかた出なくなったところで火をとめ、
>> ネギを取り去り、鍋を火からおろす。
>> ここで味を濃いめに調える(粗塩を加えて濃いめにしたあと、薄口醤油を数滴落とす)。
>> 冷めるほどに、白濁した出汁は透明感を増し、冷め切るとほとんど透明になる。
>> 早く冷ましたいときには鍋ごとタライの水につければよい。
>> 鍋底を巻き上げないように静かに出汁を別の容器に移し、冷蔵庫で冷やす。
>> 底に残ったマグロ肉は、別途取り置き、共に冷蔵庫へ。
>> 大きめの茶碗(抹茶茶碗などでもよいし、ガラスの器もよい)に熱いゴハンを3口程度少量盛り、
>> 出汁をとったあとのマグロ肉を数片乗せ、冷えた出汁をヒタヒタに注ぎ、小口切りの細ネギを少量散らす。
>> ここに氷の2・3個をそっと浮かす。
>>
>> さて、こうして出来上がった椀を眼前に置き、そして手に持ち眺め、清澄な“白銀のマグロ出汁”
>> に浸ってキラキラ輝く氷やメシやネギの青などを目で楽しみつつ、差し入れた箸先でカランカラン、
>> と氷と飯粒をかき混ぜ、サラサラっと吸い込んだときの清涼感たるや、並大抵のものではない。
>> 出汁に急冷されて身が引き締まった飯粒を噛みしめ、それらが冷たい出汁と共に喉に落ちていったと
>> き、ああ、マグロの味とはこういうものかと、私が意図したところの
>> 全てを理解されるはずだ。甘味酸味、コク。ささやかなネギの香味を鼻腔に抜きつつ、更に食い進め
>> ば、あっというまに一膳は終わる。そして二杯め。こんどは一杯めではわからなかったコク味が、
>> いっそう立ち上がってくるので 、水でさらした針ショウガの数片を乗せるのも良い。そうしてたてつづけ
>> に3杯で終わる。ごはんを少なく盛ってあるのは3杯食うためだ。
>>
>> どうです?
>> ほぼ塩だけの調味で臭味消しなどひとつも使わない。
>> マグロの味を引き出すのは、塩です。臭味を消すのも塩です。
>> この素材は、本来、味をいろいろつけられるのを嫌います。
>> 魚も大型になるほど、畜肉としての特性を備えてきますが、特にマグロは脊椎動物であるだけでなく、
>> 大型で赤い血をもつ動物なので、他の大型魚よりいっそう畜肉に近い扱いが合うのです。
>> 例をあげていいますと、上等なコンソメは、ヒレ肉のカタマリを使ってとった澄み切ったスープを使います。
>> 対してマグロは、赤身としてはヒレ肉と同じ性質ですが、水中動物だけあって、陸上動物より
>> 出汁に出やすく甘味がある。というようなことなど。
>>
>> さて、これで冷やしラーメン作ったら、、、
>> 熱いラーメンではどうか、、、
>> 推して知るべし。アレンジのコツは、とにかく控えめに。いじりすぎないこと、です。
>>
>> ちなみにで作った通称「塩マグロ」は、冷蔵庫で保存がききます。これは一晩冷蔵庫で寝かせると生ハ
>> ムを上品にしたような風味が出ますので、コレ数切れで、熱いゴハンを朝からかき込む、というのも、
>> またいいわけです。そこに合わせるのは 、割いた焼きナスを椀に盛り、そこに昨夜作って冷やしてお
>>いた塩マグロ出汁をかけたもの。これは、朝から脳天突き抜ける旨さであります。特に夏の今頃にはね。
>>
>> 私は境のマグロ終盤で安くなるこの時期、赤身の一番安いところを3くらいの大きな塊(といっても
>> 1千円もしません)で購入し、塩マグロにして小分けして冷凍しておきます。脂が乗ってないから
>> 酸化もしません。欲しいときにサッと解凍して、ここで記したようにツユ用の出汁をとってもよし、
>> そのままオカズや酒のアテにしてもよし、各種和え物に良し。
>> 刻んで炒め物に使えば、調味が必要ないくらいマグロから塩気と旨味が出るのですぞ。
>> マグロ終盤、半年分ほど買いましょう、境のマグロ。
<引用終わり>

本当はこの記事は旦那が書いた方が良かったのかもしれません。
料理は合作とは言っても旦那が主体でやってますから・・・。
まあでも忙しそうにしていますから私が書きましょう。
さて、マグロではなく、ヨコワでやったのはコストを気にすることなく、具だくさんで
行きたいから、とは旦那の弁です。
以下も旦那の解説なのですが、
ほぼ手順通りやりましたが、
(1)ヨコワなので塩を多目に、時間を多めにして少し水分を多目に追い出す。
(2)鍋の湯は具にあわせて多目に、そして塩加減を調節するためにアクをしっかりとりつつ、
お湯を少しずつ足すなどして調節する。
(3)マグロに比べて旨みが不足するので、醤油(今回は薄口と濃口の中間として使える丸中醤油を使用)
の垂らし加減は少し多目に。
というようなところです。
それにごまを加えてみました。
ウエカツ水産さんの説明のとおりのお味、これはちょっと感動ものです。
お嬢も喜んでくれました。
ショウガは無かったので2杯目でチューブのショウガをちょびっと入れました。
これでもまたいいんです。
やっと夏らしい日も来ていますが、コレはおすすめの逸品ですので是非お試しください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
またお越しください。
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