
明日からまた忙しい日々が続くことが予想される。
ゆっくり考えを巡らせることができるのもしばらくないかもしれないと思うと、無性に無駄な考えを巡らせたくなった。
そこで選んだのが、このお題、太平楽のら〜めんだ。
私は友人のでらほーやクン(23)ほどの無類のラーメン好きという訳ではないが、ラーメンが好きである。

お店の入り口はこんな雰囲気。

大将の様子。
御年80歳を超えておられるとのこと。
お元気なのが何より。
松江の宝の1人だと思う。

大将の手の内。
一見粗雑にも見える、そして熟練の技を感じさせる無駄のない動きは見ていて楽しい。

おしながきとお値段。
これが私にとっての大きなポイントになる。

昨年同時期のら〜めんの写真。大盛り。

最近の写真、特大盛り。
太平楽のら〜めんは豚骨ベースの薄口醤油を多目にきかせたスープ。
中隆製麺の中太ちぢれ麺を使用。
なんといっても島根県松江のスタンダード「元祖松江ラーメン」といえるもの。
ラーメン関連のネット検索をしていたら、愛情あふれるおもしろいサイトを見つけたのでついでにご紹介。
麺ある記 山陰 〜ラーメンの旅〜
http://menaruki.exblog.jp/松江のラーメン
http://www12.canvas.ne.jp/nosmoke/ra-men.html私の好みは、たとえば京都市内にあった「東京ラーメン」〜名前のちぐはぐさも好きである、最近閉店したらしい〜などの中華そばっぽいもの。
また、大阪堺市にあるプノンペンそば(ラーメンと言ってはならないそうである)
そういえば、中華そばということばは私の好みではない。
支那そばの方が好きである。
私の中のラーメンとは、時代背景が必ずあるもの、郷愁を誘うものという思い込みがあるのかもしれない。
差別的な意味ではない。
支那そばという歴史的背景が思い浮かぶ言葉はいわゆるラーメンの本質を表しているような気がしてならないのだ。
歴史的背景・・・という言葉で思い起こしたのだが、義務教育以来学校で習ってきた歴史というのは、純粋な科学と言って良いのだろうか?最近疑問に感じている。
政治学や経済学、あるいは地政学も社会科学ではあるようなので歴史は紛う事なき科学ではあるのだろうが、学問としての純粋さは前述の学問同様、低めなものでもあるようだ。
日本のみならず歴史を修正するだのしないだのという議論があるらしい。
私は歴史の真実は誰にもわからない、そして学校を卒業しても常に勉強し続け、現在の状況と照らし合わせて、時の流れの本当らしきものを常に考え続けなければならないものだ、などと考え始めている。
考え自体は決して深くはないけど。
さて話を元に戻して、ラーメンで大事なことは、大衆食かつファーストフードであることと、郷愁を誘うものでなければならないということだと思っている。
最近流行のラーメンはたとえば無化調(化学調味料無添加)。
それ自体は悪くはないのだが、それで値段が上がっていること・・・ここで失っていることの方が大きい。
それじゃあ、国民食ではないじゃない?
さらに、無化調といいながら結局追い求めているのは旨み成分・・・化学調味料で言えばグルタミン酸とイノシン酸・・・たっぷりの味。
これでもか、これでもかと豚鳥牛に加えてサバやカツオなどの魚のだしをブレンドしている味、これをもってうまいのうまくないのと騒いでいるのは私の好みではないのだ。
その土地土地の特徴を持って、たとえばそれが味噌だったり、豚骨白湯だったり、豚骨醤油だったり、鶏ガラしょうゆ、塩だったり・・・どこかバランスの欠けた、鈍くさい面があり、それでいて憎めない・・・というよりもなぜか思い出すと食べたくなる〜そんなラーメンが好きなのである。
今時流行のラーメンも脂がこってりだったり、スープもとにかく濃厚だったり、くせになる味には違いないのだが、なにかしら味に佇まいであったりだとかが足りない、あるいは味付けなどの構成に必要以上の作為、換言すれば見かけ上の個性を打ち出そうとする気持ちが強く感じられるなどが私の好みと合わない気がするのだ。
その点ではこの太平楽は飾らない、気取らないのだが雰囲気を持っている。
スープはお店の伝統を感じさせるもの。
最近、色が濃くなったと思うがこれは醤油が変わったからなのか?
私の両親も青春時代の間食をここで食べたのだという。
その時代から、だしに○○を入れているなどと50年にわたり都市伝説が語られているという名物性もいい。
なお、この太平楽は一見さんには勧めない。
ここのおいしさは何年、何十年と経って初めてわかるものでもあるからだ。
数多の常連さんたちが、大将の元気な様子を喜びながら食べるら〜めん、太平楽。
ところで私は昔からの常連というわけではない。
松江ラーメンとしては、何十年も前に幻となってしまったラーメン、悟葉(本拠地は雲南市大東)の方が当時食べ比べてみてもおいしかったと思っている。
それは松江一番などと比べてみてもなのだが。
それでも今ではやっぱり太平楽のら〜めんを食べに行ってしまう、
松江という土地のラーメンのオリジナルな味として〜文化遺産的な意味合いも込めて〜そんなおいしさをもった即興的傑作、それが太平楽のら〜めんなのだから。
太平楽
松江市朝日町487
定休日 : 火、水、土(最近土曜日も定休日に!)
営業時間 : 午前〜昼過ぎの麺品切れまで(13:00には閉店)
http://r.tabelog.com/shimane/A3201/A320101/32000014/(食べログの位置情報)
最後まで読んでいただきありがとうございます。
またお越しください。
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